銀座は古くて、新しい。最先端のブランド、ハイソサイエティの雰囲気を求めて集まる内外の訪問客。飛び交う言葉も、さまざまだ。銀座、常にバージョンアップされ、総体として発展し続けるメトロポリス。そしてそこを行き交う人は、誰も誇らしげで「晴れ」の日、時間を楽しむようだ。
みゆき通りは、銀座のそんな「晴れ」の空間、時間からは、やや引いて日常的な空間、時間がちょうど交錯するところ。そんなみゆき通りのさらに奥の小道を覗き込む。メトロポリタンはそこにはない。周縁にある小道に見えるのは、果たして過去か、未来か?
ゆっくりと、ゆっくりと。
VRやARは仮想空間、拡張空間をもたらす技術で、自然な視界の認識に留まらず、嗅覚、触覚までひとからげにして人間の認知の限界を広げていく。その広がった先から振り返るとこの今の世界がある意味、自然光では暗くて見えない世界ということになるのだろう。
さらに、今後AIの活用によっては、思考や思索、調査や判断まで置き換わっていく可能性も高い。そしてそれは便利なもの、人間の能力を補完するものとして、発展し続けるのだろう。
暗い道の向こうは輝かしい世界が広がるはず、というのは楽観的すぎる。暗い道から想像力を働かせて、見えないものを見ようとするプロセスや想像力を捨ててはならない。
揺るぎない日常を作っていくためには、こういった全てのことを体系化し、整理していくことが大切で、そのためにフレームワークが不可欠なものとなる。新しく会社を設立し、社内との接点を大きく再編成するとともに、多くのインプット、アウトプット、処理を再設計し、綺麗な流れに仕立て直すこと。
揺るぎない日常は、一つ一つのアクション、一瞬一瞬の判断、それらの蓄積と大きな視座から成り立っている。